2025.08.07
スーパー耐久レース Rd.4 スポーツランド菅生戦報告
RACE
■レース活動
7月6日(日) 予選・決勝 コースコンディション:ドライ
7月5日~6日、スーパー耐久2025 Rd.4 菅生戦4時間レースが開催された。
今大会は参加台数の関係で2グループに分かれ、ST-Zクラスは日曜日に予選と決勝が行われる1dayレースとなった。
前回富士24時間大会でクラッシュに巻き込まれ損壊した26号車だったが、1ヵ月という短い期間の中、チームは車を修復し無事菅生大会の出場に間に合わせることが出来た。
今回の予選は、通常の予選方式(ABタイムの合算)ではなく、ノックアウト方式での予選となった。ノックアウト方式では、BドライバーのQ1の順位によってQ2AとQ2Bの2グループに分かれ、AドライバーによるQ2の結果で最終的な予選順位が決まる。Q1を担当するBドライバーは25号車が名取選手、26号車が富田選手だ。26号車の富田選手がクラストップでQ1を通過、名取選手も4番手でQ1を通過し2台揃ってポールポジションを狙えるQ2Aに進出した。重責を担うAドライバーは25号車の田中選手が5番手、26号車の大塚選手が見事なアタックでクラストップタイムを出しポールポジションを獲得。26号車の完全復活を強くアピールする最高の形でのスタートとなった。
菅生大会の決勝レースではピットストップ義務が2回以上となったため、25号車の佐藤選手と26号車の荒選手の出走は無く、各号車3名での走行となった。スタートドライバーは25号車を田中選手、26号車を富田選手が務めた。25号車は40周目に松田選手へ交代、ひとつ順位を上げてアンカーの名取選手へと繋いだ。しかし残り30分程となったところで他車との接触によりコースオフ。ピットにて応急処置をしてコースへ復帰し、8位でチェッカーを受けた。26号車は53周目にクラストップで大塚選手へ交代。その後FCY解除時に起きたトラブルで2位へと順位を落としアンカーの篠原選手へと交代。そのまま2位でチェッカーを受けた。惜しくも1位を逃す結果となったが、前大会でのアクシデントによる大きな車両修復からの表彰台獲得は、精力を注いで修復したメカニックと、更に気を引き締めてトップを目指したドライバーとのチームの団結を確固たるものにした。
■日産メカニックチャレンジ活動
1.ピット活動
Rd4 SUGO戦には、日産販売会社メカニック(TS)11名、日産栃木自動車大学校学生10名が参加した。気温・湿度がとても高く、熱中症対策に細心の注意が必要なレースとなった。マシンセッティングのために足回り調整、アライメント調整などを担当し、プロメカニック、TS、学生が連携して作業を行っていた。今回25号車が2度に渡りフロント部分を損傷するアクシデントがあったが、プロメカニックのすばやく正確な対応に、TS、学生からは驚きの声が上がっていた。トラブルは決して起きて欲しいものではないが、トラブル対応でTS、学生が学ぶことは多い。
2.学生・TSとゼロワン首脳陣とのレース勉強会
人財育成プログラムをさらに進化させたい、と今回初の試みを実施。参加学生達が事前に学校内で「レース全般」「ドライビングテクニック」「レース車両の構造」「S耐ルール」などについて疑問点等を抽出し、それに対する仮説を立てた状態でサーキットに持ち込む。サーキットでは、柳田監督、浅野技術統括、吉田チーフエンジニアがその仮説に対し、説明を行うというプログラムを実施。学生達からはかなりマニアックな質問が多く出され、ゼロワンメンバーも対応に追われていた。ドライビングテクニックについての質問に対しては、実際のコース近辺で、学生に対し柳田監督が説明を行う場面もあり、参加した学生だけでなく、急遽参加したTS達も多くの情報を吸収出来た。
3.マックツール特別講習会
今回はピット作業の関係から、学生だけの参加となった。毎回のことではあるが、日常的に使用している工具の特徴や正しい使用方法については、初めて知る事も多く、多くの学生が興味を持って講義を受けていた。特にトルクについては日常的にあまり意識していないことが多いようであった。全ての作業には適正なトルクが設定されており、これをしっかりと遵守することが正確で安全な整備につながることを学生は学んでいた。
4.他チーム見学
【#11 SAKAE MOTOR SPORTS様】
学生はST-5クラスに参戦する「SAKAE MOTOR SPORTS FIT」を間近で見学させていただいた。ホンダのFITをベースとするレーシングカーで、より普段乗っている車に近いマシンのためレーシングカーとしてどのように改造しているのか非常に気になる様子だった。レーシング用パーツの位置や取り付け向きなど、細かい部分までじっくり見て沢山の質問をしていた。特徴的なカラーリングの理由なども聞くことができた。また参加学校の4年生となる先輩がメカニックとしてチームを手伝っており、その先輩から直接話を聞けたことでレースメカニック志望の学生には非常に良い刺激となったようだ。
■ゲストエリア
昨年と同様、パドック内に設営された大型テントにお客さまをお招きした。とても暑かったため、スポットクーラー、扇風機だけでなく、冷たいお飲み物や冷たいタオルなど、暑さ対策を徹底した。90名あまりのお客さまにご来場いただき、今回も決勝前に柳田監督の挨拶を行った。特に富士戦でクラッシュした26号車が復活し、予選ポールポジションを獲得したことにゲストエリアはとても盛り上がっていた。参加した11名のTSも挨拶及び自らの販売会社テーブルでの懇談を行い、その後決勝準備のためにピットに向かった。
とても暑い中、2台の完走、特に26号車の2位表彰台獲得にゲストエリアは盛り上がりを見せていた。
以上
TEAM ZEROONE