2023.08.10
スーパー耐久レース Rd.4 AUTOPOLIS 戦報告
RACE
25号車の試練はTSの活躍で真のメカニックチャレンジとなった
7 月 29 日~30 日、スーパー耐久 2023 Rd.4 AUTOPOLIS 5 時間レースが開催され、
7 クラス 42 台が参戦し、TEAM ZEROONE から今回は 25 号車、26 号車 2 台揃っての参加となった。
日産メカニックチャレンジとしての活動は、日産愛媛自動車大学校の学生が 8 名、日産販売会社のテクニカルスタッフ(TS)は 4 名が参加し、レースに関わった。
■予選
7/29(土)コースコンディション:ドライ
今大会 25 号車「raffinée 日産メカニックチャレンジ Z」は A ドライバーに山口選手、B ドライバーに松田次生選手に代わり佐藤選手を起用、C ドライバーに荒選手が加わりオートポリス戦に臨んだ。しかしながら、予選で 25 号車はクラッチ・駆動系トラブルが発生し予選出走を断念した。
チームは 25 号車のミッション、マフラー、プロペラシャフトの各交換を実施、その作業の中心で活躍したのが日産メカニックチャレンジで参加している日産販売会社テクニカルスタッフ(TS)4 名だった。
4 名の TS は生産車に最も近いレースカーの一つである S 耐 ST-3 仕様の Z34 の部品交換・整備に日産販売会社テクニカルスタッフとしての力を存分に発揮、TEAM ZEROONE のレースメカニックとの共同作業で決勝に向けたメンテナンス作業に注力した。
また、26 号車「raffinée 日産メカニックチャレンジ Z GT4」は、A ドライバー大塚選手、B ドライバーの富田選手のアタックによりコース的に有利なトヨタスープラ勢に迫り予選3位となった。
■決勝(5時間レース)
7/30(日)コースコンディション:ウェット~ドライ
7 クラス 42 台により 5 時間レースが争われた。決勝前の朝は雨でウェットコンディションでのウォームアップ走行を経て決勝レースはドライコンディションとなった。
25 号車のスタートドライバーは山口選手、前日の TS とチームの必死な整備作業で復活した 25 号車は快調にラップを重ね予定周回でピットイン、荒選手に交代してコース復帰した。しかし、直後に ABSトラブルが発生、緊急ピットインで確認と修復に全力を尽くすが完全には修復できず、佐藤選手にドライバー交代し我慢の走行を重ね 4 番手の藤原選手に交代、藤原選手も 25 号車を丁寧なドライビングでゴールまで導きクラス5位完走となった。
一方、26 号車はスタートドライバーの名取選手が 2 台のトヨタスープラに先行されるが、3 位キープの走行で周回を重ねた。その後、チームの戦略に沿って大塚選手、篠原選手とバトンを繋ぎ、さらに上位への進出を窺うが、足回りトラブルで緊急ピットインし、チームメカニックの必死の応急作業で 5 位でコースに復帰した。ドライバー交代した 4 番手の富田選手はレース終盤猛烈な追い上げで1台を抜き、表彰台には届かなかったが 4 位でゴールとなった。
Nissan Z GT4 はまだ開発途上の為、様々なトラブルを克服しての戦闘力向上が急務とされ、TEAMZEROONE はニスモと共に全力で Nissan Z GT4 の開発に取り組んでいく。
■荒選手コメント
このチームはまだ新しい若いチームだけど、チームの雰囲気はとても良く、皆で成長していこうという意志が強いので参加出来嬉しいです。今回は 25 号車にトラブルが発生してしまいましたがこれもレースなので、次戦に向けて改善していければと思います。また日産販売会社テクニカルスタッフと日産自動車大学校の学生が積極的に参加しているので、24 時間レースに代表されるように耐久レースは特にチームワークが重要なので、とても良いプロジェクトだと思います。また一緒に戦える機会ができればと思います。
■日産メカニックチャレンジ活動
今回は 4 名の TS(日産福岡、日産プリンス大分、宮崎日産、日産サティオ宮崎から各 1 名)と日産愛媛自動車大学校の学生 8 名が参加し、ピット作業を担当。ピット設営から撤収までチームの一員として参加。25 号車(Z34)、26 号車(RZ34 GT4)共に市販車ベースであるため、TS、学生が関与する整備領域は多く、今回 25 号車はレースウィーク中にエンジン、ミッション交換を実施。TS、学生達の活躍が顕著であった。TS からは「普段の業務では経験出来ない貴重な体験をさせて頂いた。普段の業務に対する自分なりの考え方が変わった」という意見も頂き、人財育成プログラムとして充実した内容を提供出来たと感じた。
また、他チーム見学、チームドライバーとの交流会、パートナー企業の特別講習等を通じて、幅広い知見を習得することが出来、モータースポーツの魅力を感じることが出来た。
さらに日曜日は「GAZOO.com」によるピットツアーが実施され、6 名のお子様、11 名の保護者がピットに来られ、GAZOO のレーシングスーツを身にまとった子供たちが、新型 Nissan Z GT4 に乗車する体験を行った。メーカーの垣根を越えた取り組みに対し、チーム全員で協力することが出来た。4 名のTS は経験値も高く、チームの一員として車両整備の作業を行うだけでなく、学生への指導も行っていた。
大変暑い中ではあったが、学生、TS 共にとても高いモチベーションを持って活動に参加していた。
1. ピット活動
2. チームドライバーとの交流会
3. マックメカニクスツールズ特別講習
4. 他チーム見学:52 号車 埼玉トヨペット Green Brave
5. ブリヂストンサービスチーム見学
■ゲストエリア
ゲストエリアには予選、決勝の 2 日間、総数 50 名以上が応援のためサーキットを訪れた。
今回はロイヤルルームウエストウィング(収容人数 50 名)、ピット裏テント(収容人数 30 名)の 2 つの拠点をゲストエリアとして運用した。ロイヤルルームウエストウィングでは、TEAM ZEROONE パートナー企業である、『オリエンタルバイオ株式会社』のレースクイーンユニット「raffinée µ’s」による演奏を行い、ゲストの方々をもてなすと同時に一般のお客様に向けても TEAM ZEROONE と日産メカニックチャレンジの活動をご紹介した。また、前戦に引き続き『日産・NISMO グッズ』の商品を展示し、商品の魅力を来場されたお客様にアピールした。
■次戦に向けて
先週末のスーパーGT 富士でレースに復帰した松田次生選手が次戦もてぎ戦では TEAMZEROONEの 25 号車ドライバーとして復帰予定となります。
また、スーパー耐久というカテゴリーならではのメリットである、日産販売会社テクニカルスタッフ、日産自動車大学校の学生達が整備作業に実際に携われる機会が多いことを、より有効活用出来るようなスケジュール・システムの構築中です。
さらに、日産メカニックチャレンジゲストエリア環境の更なる充実化、新しい取り組みを次戦もてぎ戦で目指します。
以上
TEAM ZEROONE